海外旅行に行く若者は減っているのか

若者の海外旅行離れ「深刻」 「お金ないから」に「休み取れない」元記事)というニュースのブックマークコメントにあるわからないのだけど、20代の若者の数自体が10年前に比べて3割くらい減っているということはないの?同世代のなかで海外旅行に行く人たちの比率で比較すべきでは?というコメントが気になるので、適当に比較してみた。

ソースは総務省統計局の人口推計〔年齢(5歳階級),男女,月別人口−総人口,日本人人口〕と入国管理局の出入国者数年別詳細です、とりあえず比較できる統計のある6年分だけ。

まず、20代の推計人口と出国者数の推移。00年→05年比だと、推計人口は88%なのに、旅行人口は73%。人口比に比べて落ち込みが激しいですね。

でもって、これを割り算したものが、20代の旅行人口比率。

2001年にがくんと落ちているのは、テロの影響です。断続的に落ちているのはニュースソースにもあるとおり、原油高による航空燃料費の増加と雇用状況の変化による経済的余裕の低下ですかね…とか適当に言ったらまずいかな。ちゃんと調査してから言わないと(こういう統計ものはやろうとすれば素人なら騙せるくらいそこそこ欲しい結果は出せるけど、ちゃんとした結果を知りたいと思ったら結構根気が要るので暇つぶしにやるには結構めんどくさい)

20代の旅行人口比率は少しずつですが、減っています。あと、ブックマークでも書いたけど、総旅行人口自体が頭打ちぽい感じ*1なので、旅行会社としてもこの年齢層が減ってしまうとかなり痛いという危機感は共有しているのでしょう。

あと、他に以下のことを調べたいのですが、ちょっとしんどかったのでやめておく。誰か時間と体力に時間のある人は試してみてくだしい。

  • 雇用形態の変化(非正規雇用の増加)と20代の時間とお金が減ったこととの因果関係
  • 原因がお金や時間が減ってきた(=経済的事情の変化)ことなのか、それとも他に支出したい項目が増えた(=相対的に海外旅行の魅力が減っている)ことなのか。あるいはどちらもなのか
  • 海外出国者数が減った分、国内旅行者数は増えているのか(どこにレジャー人口が流れているのか)

データのExcelファイル
http://www.openvista.jp/resources/d.hatena.ne.jp/kaigai_shukkoku.xls